熊本大学は県内で実施している新生児スクリーニングにおいて、脊髄性筋萎縮症(SMA)発症前の新生児を発見し、生後1ヵ月での遺伝子治療を実施することに国内で初めて成功したことを発表しました。

これは熊本大学大学院生命科学研究部小児科学研究科教授の中村公俊先生を中心としたチームと県内の産科医、熊本県自治体が協力し、KMバイオロジクスなどに検査依頼し実施している新生児スクリーニング検査で、本年4月、生後13日の新生男児の血液検査から陽性反応が出たため、精密検査を行いSMAと確定診断されていました。

SMAに対する新しい治療法として、欠失したSMN1遺伝子を発現させる遺伝子治療が確立され、その治療効果が期待されていますが、遺伝子治療は発症前に実施することがより効果的とされており、新生児スクリーニングの役割が重要視されていました。

今回、国内で初めて、生後1ヵ月以内に遺伝子治療を実施することに成功したわけで、治療効果を含めその意義は大きいといえると考えています。今後、発育状況や治療経過を継続的に追跡調査していくことになり注目されています。
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熊本大学発表
国内初 新生児スクリーニングで脊髄性筋萎縮症患者を発見病気の発症前に遺伝子治療を実施することに成功
(熊本大学より2021/6/9(水)発表)
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マスコミ配信されたニュース一覧
「脊髄性筋萎縮症」発症前の治療に成功 熊本大、新生児検査で発見
(毎日新聞 2021/6/16(水) 18:02配信 )
新生児の難病、発症前に治療 熊本大研究チーム、国内初 血液採取し遺伝子の変異発見
(毎日新聞 2021/6/17 東京朝刊)
国内初、新生児検査で難病発見 熊本大とKMバイオ
(熊本日日新聞 2021/6/17(木)11:30配信)
熊本大学 難病・SMAの発症前の新生児を発見し治療を行ったと 発表(熊本)
(TKUテレビくまもと6/17(木) 18:30配信)
国内初 難病SMA発症前の早期発見・治療に成功
(KAB熊本朝日放送 2021/6/17(木)配信)
熊本大学 難病SMA治療で国内初の発見
(KKTくまもと県民テレビ2021/6/17(木) 20:21配信)
国内初 "難病"発症前に治療に成功
(ABEMA NEWS 2021/6/21配信)